経営力向上計画の申請書を目の前にすれば、まぁとりあえずなんでもいいから書きはじめてしまおうと、ついつい考えてしまいます。

 

しかしそれでは認定に至らない可能性が残ります。

なぜなら、どこにボールを投げるかを考えていないからです。

 

やはりせっかく投げるのであれば、国が構えているミットに気持よく力いっぱい投げ込みたいじゃないですか!

 

そこで今回は実際の記入内容に沿って、経営力向上計画の認定がもらいやすい申請書の書き方を記載例を踏まえながら考えていきましょう。

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経営力向上計画の申請書の書き方(記載例)

経営力向上計画の申請書の書き方を考える

 

 

経営力向上計画の申請書は、正式には『経営力向上計画に係る認定申請書』と言います。

実際の書式はWord形式で、経済産業省のHPからダウンロード可能です。

関連するサイトはこちら> 経営力向上計画に係る申請書様式類

 

同ページの真ん中あたりに
事業分野別の記入例も同様に掲載されています。

 

それでは早速、この製造業の記載例を元に項目を追ってみましょう☆

ただし、ご覧になっているあなたの事業が製造業、ないし小売や卸売業の場合
下記のエクセル形式の申請書の書き方を参考にしてさらなる理解を進めて下さい。

関連情報>
経営力向上計画認定申請書の書き方(エクセル)

 

冒頭の宛先など

経営力向上計画の申請書の書き方を考える(記載例)

 

『経営力向上計画に係る認定申請書』の1ページの冒頭から記入箇所が現れます。

 

宛先

申請書式の宛先にはデフォルトで『主務大臣名』殿 と書いてあります。

しかしこれは、経営力向上計画の認定を担当する主務大臣名に変更する必要があります。

 

記入例では『○○経済産業局長 ××△△』となっています。

 

これは、自社の業種と所在地によって宛先が変わるので、>>こちらのサイト<<の真ん中あたりにある:『事業分野と提出先』のエクセルをダウンロードして、各自でご判断ください。

調べるのが面倒だったり、書類をご覧になってもわからない場合は、
お問い合わせ窓口にご連絡して確認してください。

お問い合わせ談窓口> 中小企業庁 事業環境部 企画課 TEL:03-3501-1957(平日:9:30-12:00、13:00-17:00)

 
そして必ず申請書を書く前に、提出先と思われる部署に電話連絡をして口頭確認をお願いします。

中小企業庁のお問い合わせ談窓口に電話をして確認した方も安心しないで、必ず提出先に確認電話を入れて下さい。

 

実はそうでもしないと、せっかく認定OKな内容で申請できても
間違った提出先によっては、数ヶ月をムダに過ごすことになりかねないからです。

 
実際にこの作業を怠ったことで、認定が大幅に遅れた企業を何社も知っています。

経営力向上計画の申請において、ハードルの高いポイントのひとつは、実はこの『提出先の確認』です。

お役所の仕事ですから、民間企業のようにこちらの都合を優先してくれるとは限らないことをご理解下さい。

 

さて、本題に戻りましょう!

申請の手引きなどの資料には『申請書の宛名は「官職」のみでかまいません。』との記載がありますので
そのままで大丈夫です。

つまり氏名までは問われないので、わざわざ調査してまで書き込む必要はないということ。

 

住  所

これはもちろん対象事業者の所在地です。
住所の記載の方法は極力、登記住所と同じでお願いします。

 

名称及び

こちらは貴社の会社名を記載します。

 

代表者の氏名

ここは役職名とセットで氏名を書きます。
そして、ここを自筆で自署する場合は、押印を省略することが可能です。

では、冒頭の部分はここで終了し、2ページ目に入っていきましょう!

 

1 名称等

経営力向上計画の申請書の書き方を考える

 

さて、こちらもそれぞれの項目を記載していきます。

記載項目を以下の通り入力します。

 

事業者の氏名又は名称

こちらは法人名あるいは事業者名です。

 

代表者名(事業者が法人の場合)

前項が法人名の場合、代表者名を記載します。
こちらは役職名は不要で氏名だけのようですね。
ま、あっても問題ないと思いますし、普通は記載するものかと。

 

資本金又は出資の額

こちらはそのままです。
記載例では万円単位で記入されています。

 

常時雇用する従業員の数

常時ですから正社員数に、1年以上引き続き雇用するパート・アルバイト・期間社員などの人数を加えた数ですね。もちろん取締役など役員は通常、雇用者数にはカウントしません。

 

法人番号

こちら>>国税庁の法人番号検索サイト<<にアクセスして、『商号又は名称』自社の名称を入力して検索してみてください。

検索できたら所在地から法人番号を特定して記入します。

 

2 事業分野と事業分野別指針名

経営力向上計画の申請書の書き方を考える

こちらも調査しながら記入していきます。

 

事業分野

このの欄には、経営力向上計画に係る事業の属する事業分野について、日本標準産業分類の中分類と細分類、具体的にはそのコードと項目名を記載します。

日本標準産業分類の中分類と小分類については>>日本標準産業分類項目一覧<<をクリックしてまずは中分類をチョイスして【細】をクリックすると、細分類名が出てきます。必要であれば【説明】をクリックして詳細を確認しながら、細分類名のどれかを選択します。

その上で、中分類と細分類、それぞれそのコードと項目名を記載します。

 

事業分野別指針名

この欄は、経営力向上計画に係る事業の属する事業分野において、事業分野別指針が定められている場合にその指針名を記載します。

こちらが現在、経済産業省から発表されている>>事業分野別指針名<<です。

指針が発表されているのは16業種

経済産業省からは製造、卸・小売
農林水産省からは外食・中食
観光庁からは旅館
厚生労働省からは医療、介護、保育、障害福祉
国土交通省からは貨物自動車運送、船舶、自動車整備、建設業、不動産業
総務省からは有線テレビジョン放送事業者、電気通信、地上基幹放送分野

指針が発表されていない場合には記載は不要です。

 

3 実施時期

経営力向上計画の申請書の書き方を考える

ここでは計画スタートの年月をまず決めてから
①3 年(36 か月)
②4 年(48 か月)
③5 年(60 か月)
のいずれかの期間
つまり終了のを年月を設定して
それぞれ記載をしてください。

 

4 現状認識

経営力向上計画の申請書の書き方を考える

ここでやっと本題に入ります。

当社の取り巻く現状について下記の3点について表現します。

 

① 自社の事業概要

自社の事業の内容について概要を記載します。

記載例から抜粋すれば、パターン化できそうですね。

『○○の製造を行う。』
これは複数商品があるなら、売上割合を示せば大まかな状況は伝わりそうです。

『事業分野別指針における規模は○○に該当』
これは事業分野別指針に書いてある規模を記載します。
これによって、後述の『5 経営力向上の目標及び経営力向上による経営の向上の程度を示す指標』や『6 経営力向上の内容』で選択すべき指標や施策のノルマの数が定義されます。

 

② 自社の商品・サービスが対象とする顧客・市場の動向、競合の動向

こちらでは、当社の商品・サービスが関係する顧客、市場、そして競合の動向を記載します。
記載例を見てみると。。。
○ 取引先数とその推移
○ 競合と比べた当社の強み、弱み
が記載してあります。

これに加えるなら、リピート率、主力取引先企業の推移、市場の規模やシェア、顧客ニーズのトレンド、市場の流れなどが代表的かと考えられます。

しかし特記事項としてわざわざ『自社の強み及び弱みを記載すること。』と記載してあります。
これは必須項目だとの認識でいいと判断します。

 

③ 自社の経営状況

一方その中で、自社はどんな状況かを記載します。

特に財務状況について、売上高増加率、営業利益率、労働生産性、EBITDA有利子負債倍率、営業運転資本回転期間、自己資本比率その他の財務情報の数値を参考に分析し、改善すべき項目等について記載する必要があります。

詳しく言えば、ローカルベンチマークという考え方を意識する必要がありますが、
ここでは難しく考えず記載を進めて下さい

気になる方は簡単に説明していますのでこちらのリンクをクリックください
【関連情報】>ローカルベンチマークとは?~中小企業を診断する仕組み~

記載例では、
○ 売上高と営業利益の推移
○ 増減の原因の推察
が記載されています。

ここですべての財務指標を記載する必要はないですが、主なトピックスとして完結に表現する必要がありそうです。

 

5 経営力向上の目標及び経営力向上による経営の向上の程度を示す指標

経営力向上計画の申請書の書き方を考える

ここでは今後、モニタリングしていく指標を記入します。

 

「指標の種類」には、事業分野別指針で定められた指標がある場合は、その中からチョイスした指標を記載し、定められていない場合は、労働生産性と記載してください。

必ずしもその中から選択しなければならないわけではありませんが、規模によって選択ノルマが指定されていますので、それ以上でお願いします。

 

また、労働生産性は下記の計算とします。

労働生産性=(営業利益+人件費+減価償却費)÷労働投入量
※ ただし 労働投入量=労働者数又は年間就業時間

 

6 経営力向上の内容

経営力向上計画の申請書の書き方を考える

さて、ここが本題です。

経営力向上計画の施策を記載します。

○ 『実施事項』には『4 現状認識』などに記載した内容をしっかり踏まえたうえで具体的に記述します。
○ 事業分野別指針が定められている場合には、各実施事項に毎に『事業分野別指針の該当箇所』に記号を記入してください。
○ もしも実施事項が新事業活動である場合は、『新事業活動への該非』の欄に『○』を記入してください。なお、新事業活動とは、新商品の開発又は生産、新役務の開発又は提供、商品の新たな生産又は販売の方式の導入、役務の新たな提供の方式の導入その他の新たな事業活動をいいます。
○ 項目の列が少なくて書き足りない場合は列を追加して記載してください。
○ 実施期間が終了した時には、記入した実施事項の実績・状況、および目標の達成度合などの報告が必要な場合があります。

 

7 経営力向上を実施するために必要な資金の額及びその調達方法

経営力向上計画の申請書の書き方を考える

○ 計画の実施に当たって必要な資金の額と、その使途・用途を記入します。
○ 『実施事項』『6 経営力向上の内容』の実施事項ア、イ、ウ等と関連性を記号で記入します。
○ 同じ使途・用途でも、複数の資金調達方法が必要な時には、その方法ごとに項目を分けて記入します。
○ 『資金調達方法』には、自己資金、融資、補助金その他等、調達方法を書き込みます。
○ 項目の列が少なくて書き足りない場合は列を追加して記載してください。

8 経営力向上設備等の種類

経営力向上計画の申請書の書き方を考える

○ 計画に基づいて経営力向上設備等を取得する場合に、その対象設備情報を記入します。
○ 『実施事項』『6 経営力向上の内容』の実施事項ア、イ、ウ等の関連性を記号で記入します。
○ 取得年月には、納品される予定の年月を記載してください
○ また、この計画認定によって活用を期待している支援措置に○を記載
○ 経営力向上設備等を取得する時は、中小企業等経営強化法施行規則第八条各号に掲げる要件に合致することを証する証明書を入手して添付する必要があります。
○ 項目の列が少なくて書き足りない場合は列を追加して記載してください。

 

さて、これで記載内容の全項目が埋まりました。

この申請書そのものはとてもシンプルなものです。

しかし実際には、経営力を向上させる綿密な計画があって、それをトピックスとしてまとめたものが、この申請書ということになります。

なので、ぜひこの記述項目や内容を意識しながら、従業員にもしっかり説明できるドキュメントを作りこんだうえで、申請に臨んでいただければと思います。


一方で強い会社をつくるためには『職場を変える空気』づくりが必ず必要となります。

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