経営力向上計画の認定がもたらすメリットは、もちろん自身の会社の計画をしっかり明文化して社会に承認いただけることにあります。

 

やはり企業経営において計画策定は必須です。

 

経営の神様と言われている松下幸之助さんや稲盛和夫さんは中長期の経営計画は作ってこられなかったと聞きます。
それを理由に多くの経営者が計画づくりの重要性を軽視しがちです。

 

彼らは『経営の神様』と言われるほどの天才でありました。

いやそうでなく、命を懸けていると言わざる得ないほどの事業へ強い執着があったのです。

だからこそ彼らの頭の中に綿密な経営計画があって、日常の情報収集によって常に改変が加えられていました。

それには、自信満々で積極的な人格と、臆病で石橋を叩く消極的な人格とを常に闘わせる精神構造が必要です。

そんなことのできる偉大な能力と想いをお持ちなら、計画という文書化する作業は書き表すだけ時間のムダかもしれません。

しかしほとんどの経営者にとって、計画づくりは絶対に必要と言っていいでしょう。

 

我々、凡人には必須の作業です。

こういった基本的なことを自分が天才になった気になっておろそかにしてはいけません

それを第三者に認定してもらうこの制度は推奨されるべきと考えています。

しかしこれまでは、わざわざ目新しいことをしなければならなかったんです(経営革新計画認定)。

ところが今回の法律の改正によって王道で良くなったのです(+経営力向上計画認定)。

一方で、法的なメリットも準備してくれています。

今回はそんなお話しです。

 

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経営力向上計画の認定による法的なメリット

経営力向上計画認定によるメリットとは?

○ 中小企業信用保険法の特例
○ 中小企業投資育成株式会社法の特例
○ 日本政策金融公庫によるスタンドバイ・クレジット
○ 商工中金による低利融資
○ 食品流通構造改善促進機構による債務保証(食品製造業者等のみ対象)
○ 中小企業基盤整備機構による債務保証
○ 固定資産税の軽減措置

などなど、支援措置は盛りだくさんです。他には

○ ものづくり補助金の加点項目

は注目点でしょうか?

 

特に中小企業支援策として目新しいのが、
○ 固定資産税の軽減措置
ですね!

 

これであれば黒字企業だけでなく、赤字企業もメリットはありそうです。

こちらを詳しく見ていきましょう!

 

経営力向上計画の認定による固定資産税の軽減措置

経営力向上計画認定によるメリットとは?
出典:経済産業省HP資料より

 

ある一定の要件を満たした場合のみ
固定資産税を3年間半分にしてくれるようです。

 

しかも経済産業省の説明によれば、認定された計画に入っている新規投資設備であれば、全設備を購入から3年間とのこと。

これは、工場や店舗を移転するとか建て替えるとかの際には威力を発揮しそうですね!

 

とくに、ものづくり補助金との相性はよさそうです。

 

ただし、①1設備あたり160万円以上、②生産性1%以上向上、③新品であるという3つの要件を満たす必要があるようです。

さらには計画策定時に、その設備メーカーから設備の工業会発行の証明書を発行してもらう必要があることがちょっと面倒ですね。

金額的には、1000万円の設備投資の場合でも10年償却で年額6万円程度の節税ですので、たいして大きいものではありません。

 

どちらかと言えば、こちらでしっかり経営力を向上させる計画を練って、それを認定していただくことをメインにおいてください。

そして設備投資を絡ませるなら、その認定の上にものづくり補助金を加えると尚更良いと思います。

 

経営力向上計画の認定によるその他のメリット

経営力向上計画認定によるメリットとは?

メインの固定資産税の軽減措置は先ほど説明しましたのが、それ以外にはどんな支援措置があるのか詳細を確認していきましょう。

 

【中小企業向け】

中小企業信用保険法の特例

中小企業者は、経営力向上計画の実行にあたり、民間金融機関から融資を受ける際、信用保証協会による信用保証のうち、普通保険等の別枠の追加保証や保証枠の拡大が受けられます。

ただし、新商品・新サービスなど「自社にとって新しい取組」(新事業活動)に限ります。

中小企業投資育成株式会社法の特例

経営力向上計画の認定を受けた場合、通常の投資対象(資本金3億円以下の株式会社)に加えて、資本金額が3億円を超える株式会社(中小企業者)も中小企業投資育成株式会社からの投資を受けることが可能になります。

日本政策金融公庫によるスタンドバイ・クレジット

経営力向上計画の認定を受けた中小企業者(国内親会社)の海外支店又は海外現地法人が、日本公庫の提携する海外金融機関から現地通貨建ての融資を受ける場合に、信用状を発行して、債務の保証を実施できます。

補償限度額:1法人あたり最大4億5000万円
融資期間 :1~5年

 

【中小企業向け(中堅クラス含む)】

商工中金による低利融資

経営力向上計画を策定した場合、商工中金の独自の融資制度により、低利融資を受けられます。

食品流通構造改善促進機構による債務保証(食品製造業者等のみ対象)

食品製造業者等は、経営力向上計画の実行にあたり、民間金融機関から融資を受ける際に信用保証を使えない場合や巨額の資金調達が必要となる場合に、食品流通構造改善促進機構による債務の保証を受けられます。

 

【中堅クラス向け】

中小企業基盤整備機構による債務保証

中堅クラスの企業等、信用保険法の特例が措置されていない中小企業者以外の者が、経営力向上計画を実施するために必要な資金について、保証額最大25億円(保証割合50%、保証料率 有担保0.3%、無担保0.4%)の債務の保証を受けられます。

 

経営力向上計画の認定による支援措置の適応範囲

経営力向上計画認定によるメリットとは?
出典:経済産業省HP資料より

 

今回の支援措置は上記の適応範囲で内容が変わります。

今回は中小企業だけでなく、中堅企業も仲間入りしているところが大きな変更点とも言えそうです。

 

※1【「その他政令で定める法人」の定義】

中小企業者以外に、医業・歯科医業を主たる事業とする法人(医療法人等)、社会福祉法人、特定非営利活動法人についても、資本金若しくは出資の総額が10億円以下又は従業員数2000人以下(資本・出資を有しない場合)の要件を満たす場合は、中小企業者等の範囲に含まれます。

 

※2【中小企業者の定義】

経営力向上計画認定によるメリットとは?
出典:経済産業省HP資料より

また、企業組合や協業組合、事業協同組合、事業協同小組合、商工組合、協同組合連合会その他政令で定める組合についても、中小企業者と同様の支援措置を受けることができます。

 

みなし大企業について

いわゆるみなし大企業については、経営力向上計画の認定の対象となりますが、固定資産税の軽減措置については対象外となります。

税制措置の対象外になる法人は以下のとおり。

・同一の大規模法人(資本金1億円を超える法人)に発行済株式または出資の総数または総額の2分の1以上を所有されている法人
・2以上の大規模法人(資本金1億円を超える法人)に発行済株式または出資の総数または総額の3分の2以上を所有されている法人

 

経営力向上計画認定によるメリットまとめ

 

今回は法律のカバー範囲を説明しました。

 

しかし多くの企業経営者にとっては、自分はどのメリットを得られるのかが知りたいだけです。

ですので、御社情報を提供いただけるだけで、どのメリットを享受できるのかは判明します。

 

でも。。。この法的メリットだけを目的に決して取り組まないでください

 

よくありますが、補助金をもらうことが目的になってしまうことが最も怖いです。

 

なぜなら。。。計画を作成して認定を頂戴した支援措置が目当てであれば、法律に沿うだけのウソの計画を立てることになります。

 

第三者に認められた計画ですから、おのずと自らを拘束します。

 

まるでウソを尽き通すために、新たなウソで塗り固めるように、あらゆる論理矛盾が企業を襲います。従業員はもちろん、経営者自身もです。

 

それでは本末転倒なんです。

 

我々は事業を維持・拡大するために、活動を選択すべきであって、決して『得するため』に活動を選択すべきではないのです。

 

ぜひ、その部分を見失わないようご注意ください。


一方で強い会社をつくるためには『職場を変える空気』づくりが必ず必要となります。

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